■ 序章 ■

…遠く…果てしなく遠い過去…しかし、星々の記憶の片隅にあるほんの数秒間の世界。
たった一人の心の闇によって世界が終わりを告げた。
それは誰もが持っているもの…何も大きな違いはなかった。
ただ、多くの人よりもほんの少し暗く…深く…そして、彼自身がほんの少しの力を持っていた。
それだけで繁栄の真っ只中にあった世界は儚くも壊れてしまった。
 
全てが崩壊していく…。
 
高度な文明…そして、人々の体、心…何もかもを飲み込み、崩れていく。
全ての人が息絶えた種族も珍しくはない。
 
長く…いつまでも続く漆黒の時間。
 
生き残った人々にとっては死ぬよりも辛く思えた。
しかし…
 
それでも人は生きる。
全ての業を背負いながら。
 
世代を重ねる。
 
ある瞬間に突然、闇は弾けた。
それまでに飲み込まれた数多の生命は大地に恵みを与える雨となった。
世界は生まれ変わる。
 
人々の希望となった光の降雨…。
それから輪廻がくるくると重ねた時を過ぎ、人々が伝説として伝え始めるころ…。
 
この物語はそこから始まる。

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